学校と、ホームスクールと

初めての子育て。誰も教えてくれないけど大切なこと。人と比べず情報に翻弄されず。経験をシェアすることで誰かの役に立つといいな。

選択肢がある、ということ

フランスへ来てから、メイの感受性や自主性に光が当たり、今まで土の中で根っこを伸ばしていたであろうメイの種から、少しずつ芽が出始めたように感じる🌱

 

それは例えば、多年齢のクラスで小さい子と触れ合うことが多いメイが、ある日、「大きくなったら幼稚園の先生になりたい!」と初めて、自分が大人になった時の姿を思い浮かべたこと。

何気ない会話から、貧しい国では食べ物がなくて苦しんでいる人たちがいる、という話になった時、
「それなら、貧しい国に行く時は、いーっぱい種を持って行って、そこで種を植えればたくさんの実がなるよ!」
と言うメイの言葉。食べ物を持って行ってあげたいと思うのは当然だけど、種を持って行くと言う発想に、心底驚き、共感したこと。

夜寝る前に本を読んでいた時。お話の中で、カワウソのコニーとマーチが大の仲良しなのに、小さな事がきっかけで喧嘩してしまった。マーチに「もう放っておいて!」と突き放されたコニーの気持ちに共鳴し、大泣きしてしまったメイ。想像力が豊かで、コニーがどんなに悲しい気持ちだったのか痛いほど分かるからこそ、自分の事の様に悲しくなってしまったこと。

 

学校から帰って来ると、「今日はこんな事したよ!」「今日はこんな先生が来てこんなお話をしてくれたよ!」と楽しそうに話してくれる子ども達。嫌な時だってもちろんあるけど、新しい事と出会う楽しさや知らない事を学ぶ嬉しさを、フランスの学校で学んでいるのかな?と思うと、私も大きな喜びを感じる。

計算ができる様になることも、漢字が書ける様になることも大切だと思うけど、「学びの楽しさを知ること」は、これから何よりも子ども達の力になってくれるだろう。

 

メイは、日本の教育の中では、縮こまってしまって、自分自身になれていなかったのかもしれない。もちろん、年齢的なものもあると思う。それでも、フランスの学校という違った場所で、彼女は自分らしさや自分の好きなことを見つけることによって、自分に自信が持てる様になったのかもしれない。

いろいろな環境の中で、それぞれが自分らしさ、自分の好きなことを見つけられる様になったらいいな。いつだって選択肢があったらいいな。ここが合わなくても、他の場所に行ける、この人とは上手くいかなくても、あの人とは信頼し合える。そんな一つ一つの選択肢が、子どもにも大人にも絶対的に必要だと思うの。

 

ここでしか生きられない、そんな苦しさから、多くの人が解放されると良いな…