今年も家族でお世話になっている、スキー場のレストラン。
シーズンインする前の11月、レストランのおじいちゃんとおばあちゃんに、今年もよろしくお願いしますと挨拶しに行った。一年半ぶりの再会。おじいちゃんは、先シーズンの除雪中に、除雪車に轢かれ右足を引きずっていた。おばあちゃんは、2023年の1月に、余命数ヶ月と言われたとは思えないくらい元気で、私たちにコーヒーとお茶菓子を出してくれた。
いつもにこにこ笑顔のおばあちゃんの容体が急変したのはそれから間もなく。11月末には腹水が5ℓほど溜まってしまい抜くことになったらしい。
私たちが12月21日にレストランへ引っ越してからは、一度も顔を合わせる事は無かった。もう1人では起き上がれないくらい容体が悪くなっていた。
12月26日頃に入院が決まり、それからは吐き気を抑える為のモルヒネを使ったことで、意思疎通が難しくなったと聞いた。
年明けから数日、病院から連絡があり、おばあちゃんの家族が呼ばれた。レストランは急遽午後お休みする事になった。おばあちゃんは何とか持ち直したが、危篤状態が続いていた。
そして一昨日の明け方、おばあちゃんの義理の娘である、私の友達から連絡を受け、おばあちゃんが亡くなったことを知った。
その日の夜、痛みから解放されたおばあちゃんに会いに行った。
すっかり痩せ細ってしまった身体。眠った様に目を閉じた安らかな顔。浮腫んでツヤツヤになった手にそっと触れた。
いつも優しかったおばあちゃんの笑顔が脳裏に浮かび、涙が溢れ出た。
もうあの笑顔は見られない。優しかったおばあちゃんには、もう会えない。
昨日の納棺の時に、私たちも立ち合わせてもらった。棺の中のおばあちゃんの周りに、お花を添えて行く。これで、本当にお別れ。とめどなく溢れる涙。
さようなら、おばあちゃん。本当に本当に、私たちに良くしてくれてありがとう。子ども達に本当の孫の様に接してくれてありがとう。いつも笑顔のおばあちゃんが大好きでした。