学校と、ホームスクールと

初めての子育て。誰も教えてくれないけど大切なこと。人と比べず情報に翻弄されず。経験をシェアすることで誰かの役に立つといいな。

完璧な学校なんてない!大切なのは…?

今週末から、フランスの学校は2週間の秋休みになる。フランスの学校の休みは日本に比べてとても多い。夏休み・秋休み・冬休み・スキー休み・春休み、それらを合計すると1年間で4カ月間は休みの計算になる。その上、小学校は毎週水曜が休みなので、年間に学校に通っている日数はかなり少ない事になる。

 

そんな訳で、我が家は明日から一足早く秋休みに突入する。本当は今週末から休みなので、木・金と学校を休ませる事になった。マリ君が先生にその旨を伝えると、先生はあまり良い顔をしなかったそうだ。

キキとメイが通っている学校の先生は50代後半くらいの先生で、日本で言う昭和の教育を推進している先生だ。学校ではきちっとした教育を行い、両親は子どもを学校に休まず通わせるのが当たり前だと考えている訳で、私たちの様に好き勝手に休む家庭をあまり良く思っていない。でも、私は学校や先生が絶対だと思っていないし、各家庭でそれぞれ事情がある訳で、先生が良く思わないだろうとは思っていたが、家庭の事情を優先することにした。ちなみに、私たちの様に早めに秋休みに入る家庭は他にもチラホラいる。

 

キキと一緒に作ったクッキー♡

休みの間中に宿題は出るのだろうか…?子ども達がまだ学校から帰って来ていないのでよく分からないけど、宿題出ないといいな~、と秘かに願う母。笑

 

キキとメイが行っている学校の時間割を作ってみた。

  月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
9:00~10:20 フランス語 フランス語
休み
フランス語 フランス語
  休憩(20分) 休憩(20分)
10:40~12:00 フランス語 体育/音楽 フランス語 体育/音楽
  昼休み(90分) 昼休み(90分)
13:30~14:50 算数 算数 算数 算数
  休憩(20分) 休憩(20分)
15:10~16:30 英語 算数 英語 算数

 

 

この時間割を見てもらえれば分かると思うんだけど、良くも悪くもシンプルでしょ。1週間のうちほとんどの時間がフランス語と算数。先々週までは体育をやってた時間が、先週から音楽に変わった。日本だと授業が1コマ45分だと思うんだけど、フランスは1コマ80分。約倍です。

その代わり?休み時間が20分あるので、しっかり遊べます。昼休みも1時間半あって掃除もないので、ご飯を食べ終わったら残りの時間は全て遊びの時間。朝の会や帰りの会、掃除の時間などがない分、とてもシンプルで無駄のない時間割になっているかな。外国らしく、オンとオフがはっきりしている、と言った印象。

 

でも授業内容を見ると、日本の方が断然いろいろな授業があると思う。音楽・体育・図工・道徳・生活、3年生以上になればそれに理科・社会・英語が加わる。

音楽だってちゃんと音楽室があっていろいろな楽器が揃えられているし、体育では体育館があって器械体操や球技、水泳まで教えてくれる。そう考えると、日本の学校はどんなに田舎に行っても学校の設備は最低基準を満たしていて、どこに居ても同じような教育内容で教えてもらえる。それは日本の教育のメリットと言えると思う。

反対に、フランスの学校は音楽室や体育館もなければ、もちろんプールなんてない。校庭だって広くないので、遊具やトラックもない。キキとメイの学校の体育では、今年はインラインスケートを行った。体育の時間の度に違う競技をするのではなく、毎回インラインスケートを練習する。そう言う意味では、いろいろなスポーツを広く浅く出来るようになるよりは、インラインスケートがかなり上達するメリットはあるかもしれない。

どっちにしても、フランスの学校は住んでいる地域や学校の規模によってかなりバラつきがあると思う。先生も今回の様にザ・昭和の教育を推し進める先生もいれば、モンテッソーリに近い自由な教育をしてくれる先生もいる。

 

友達のお誕生日プレゼントに焼いたよ~

何を良しとするのかは人それぞれ違うので、どっちの学校の方が良いのかは私には分からないけど、国が違えば教育もこんなに違うことに、少し驚きも感じる。

本の学校の方が良いな~と思う所もあれば、フランスの学校の方が良いな~と思う所もある訳で。つまりは、どこへ行っても100%自分の思い通りになる学校なんてないんだって事だよね。好きな所もあれば、好きじゃない所もあり、好きな先生もいれば好きじゃない先生もいる。ただそれだけの事なんだけど、それが時には子ども達に大きな影響を与える事もあるので、やっぱり教育環境は大切だと思うんだけど。

我が家の場合で言うと、本当に思い通りの学校に巡り合いたいと思うなら、モンテッソーリやシュタイナーなどの私立の学校を試すのが1番手っ取り早いのかもしれない。ただそのためには、物理的に通える環境と、経済的に可能かどうかが肝になってくる。

 

私にとっては完璧な教育が、あの人にとっては最悪な教育だったりするし、その逆も然りなので、人を相手とする限りは完璧と言う事は絶対にあり得ないんだよね。

そんな訳で、やっぱり人はどこへ行ってもある程度の妥協や我慢が必要で、楽しさと妥協のバランスが実は大切なんじゃないかと思った訳です。