学校と、ホームスクールと

初めての子育て。誰も教えてくれないけど大切なこと。人と比べず情報に翻弄されず。経験をシェアすることで誰かの役に立つといいな。

願いが次々と叶えられていく不思議。

2年くらい前から、小さな願いが次々と実現し始めた。それは本当に小さな願いかもしれないけれど、私の切実な願いでもある。心の中で空想に耽り「あんな事してみたいな、こんな事あったらいいな」と思ったり誰かと話したりしたことが、ある日突然叶えられる不思議。

 

例えば、2年くらい前の私が目標としてたのは「地元で定期的なマルシェを開催すること」だった。理由はフランスに根付いているマルシェは、今必要とされている「地産地消」を実現し、小さな農園や芸術作家などを支える大きな柱になり得るから。場所は我が家から徒歩3分くらいで行ける公園の駐車場。なぜなら、自宅から近い方が便利だし、フランスのマルシェを見てみると大勢の人が来るからまず大きな土地と駐車場が必要になる。それに国道沿いで街中にあるなど、人が集まりやすい場所である必要があるから。

そんなことを考えながら、まずは自分の庭で友達のオーガニック野菜を販売しようかな~なんて考えてた時。私の夢は突然、そのままの形で実現された。月に1度のオーガニックマーケットが開催されることになった。開催場所は、まさかの私が思い描いていた場所だった。同じ様な事を考える人がいるもんだな~、とその時はとても驚いた。

 

そしてもう1つ、小さな願いの中でも大きな願いが叶えられようとしている。

キキが学校へ通わなくなってから、私の焦点はもっぱら教育に当たっている。フリースクールやアルタナティブ・スクールなどいろいろ調べてみたけど、実際に通える範囲内に選択肢は1つも無かった。引越すか、引越しが出来ないなら作るしかない。キキとメイと同じ様な子ども達を集めてフリースペースの様な場所を作りたいと思ってた。無料で借りられる場所の候補がいくつかあって、ホームスクール友達も何人か出来た。やりたい事やアイディアは山ほどあるのに、それを実行するの容易い事じゃない。何から始めたらいいか?そんな事を考えていた去年頃、隣の街に住む友達から、何やらフリースクールなるものが出来る動きがある、と教えてもらった。そしてその話はあれよあれよと言う間に進み、最初は週1日から始まったものの今では週3日となり、時間も9:30~14:30と長くなった。ずっと行きたいと思っていながらも、コロナも騒ぎで身動き取れず、ようやく先々週に初めて行くことが出来た。

そこはまさに子どもの遊び場であり、学び場であり、友人と知恵を交換する場であり、実験する場であった。子ども達はそれぞれが自分の熱中できるものを見つけ、黙々と何かに没頭している。皆で木の実を摘んでジャムを作って食べたり、川の魚を捕まえたり、ギターに合わせて歌ったり。その日の帰りにキキに聞いてみた。

今日行ったみたいな場所が’学校’だったら毎日行きたい?

と。そしたらキキは即答した。

今日行った場所が学校なの?それならもちろん行きたいよ!

そうなんだねー、と思った。そこでは、先生たちは先生と呼ばれず、友達のように接してくれる。ジャム作りに飽きたら魚を捕りに行ってもいいし、お腹が空いたら早弁してもいい。 子どもは一人の人間として意思を尊重される。子どもの集団だけど、集団行動はしなくてもいい。とても心地の良い場所がそこにはあった。

そしてそこの先生と話してる中で、私の村でもここの様な場所を作りたいと思ってることを伝えると、その先生も私の村で出来たらいいなと言ってくれた。先生も、近隣の市町村との繋がりを求めていて、子ども達をいろんな場所に連れて行きたいと思っていた様だった。

 

何となく、地元にフリースペースを作る願いもなんらかの形で実現するような気がする。水を得た魚の様に生き生きと遊びまわるキキを見ながら、期待に胸を膨らませる今日この頃。