学校と、ホームスクールと

初めての子育て。誰も教えてくれないけど大切なこと。人と比べず情報に翻弄されず。経験をシェアすることで誰かの役に立つといいな。

フリースクールの合宿!! 対立と集団の怖さの巻

週2日となり町で行われるフリースクールが、月に1度は私たちの村へやって来る。今回は一泊二日のお泊り会だった。 」

スケジュールはこんな感じ!

 

【火曜日】

16時 フリースクール開催日だったため、1日活動していた子ども達を引き連れ、
   先生や保護者が集まる。(ウチは学校の日だったので、キキとメイが16時過ぎに
   帰宅し、おやつを食べて準備が出来た17時頃に到着した。)

17時半 夜ご飯の準備開始:メニューはカレーとサラダ
    お米は飯盒でいろりで焚き、カレーはキッチンで。それぞれが持ち寄った
    野菜でカレーとサラダを作る。
    お手伝いしたい子ども達と一緒に夕飯作り。
    主に女子はキッチンで野菜を切ったり煮込んだり、男子は囲炉裏でお米を
    焚いたり、火の番や薪割りをしたり。
    誰かに強要される訳でなく、自分が好きな事・得意な事をやって自ずと
    役割が振り分けられてたりする。

19時 夕飯完成!皆で「いただきまーす!」
   子ども達の食欲はすごいねー。皆おかわり!皆で作って皆で食べるのって、
   美味しいもんだよね♡

20時 後片付け

20時半 夜のお楽しみタイム♬
    大人はお酒飲んで談笑!子ども達はそれぞれ好きな事して遊ぶ。
    (今回は時間やコロナの関係で温泉はパス!)

22時 メイが眠くなって来たので、歯磨き・パジャに着替えて寝床作り。
   2階の大部屋で雑魚寝。女子4人で隣同士に布団を敷いて絵本読んだり、
   話したり。そんなうちにいつの間にか寝てるメイ。
   私も22時半には眠くなって就寝。

午前2時 「もう2時だよ!」と言う声で目が覚める。
     子ども達の話し声がまだ聞こえる。
     子どもだけでのお泊り組を中心に、朝まで起きてられるんだ!
     と度胸試し的な事を始めたグループ。時々話声で目が覚める。

6時半 子ども達起床。私はまだ眠いので布団でゴロゴロ。しつつ、隣で寝てた
    人とおしゃべり。

8時 朝ご半の準備。(7時半頃から始めてる人たちもいました。)
    昨日の野菜の残りを使ったメニュー:ご飯・味噌汁・アスパラ・ふりかけ

8時半 朝食→片付け

9時 朝の自由時間
    卓球・エレクトーン・読書・お絵描きなどなど。
    朝に作りそびれたパンケーキを焼いて、子どもが自分で取って来たのびるで
    チヂミ焼いて、作って食べて洗っての繰り返し。ずっと食べてる!笑

11時 餅つき開始!

12時 昼ご飯はお餅♡きなこ・あんこ・醤油のり・大根おろしよもぎ
   つきたての贅沢なお餅をお腹いっぱい食べました(●´ω`●)

13時 後片付け・午後の自由時間

午後は2階で陣地争い勃発。子ども達が対立して大ゲンカ。気が強い男子を中心に秘密基地を作ったグループ。そこに入りたいその他の子ども達。1階にいる大人たちには何も聞こえないが、子ども達が逐一報告してくる。

そんな中、メイが泣いてると報告を受けた私は一度様子を見に2階へ。それでも問題は解決せず、もう暫く様子を見る。その後も続く対立。そのうち「入れろ!入れろ!入れろ!」と大合唱が聞こえて来た。これはさすがにやめて欲しいと思い、また2階へ。

女子全員と年齢が下の方の男子が声を揃えて、強い男子3人に向かって叫んでいる。抗議だ。取り敢えず落ち着かせて、叫んでも解決しない事を伝える。それから、強い男子グループのリーダーに「あなたは何がしたいの?」と聞いてみた。するとその子が説明を始めるが、それに対して女子グループが意見する。拗れてしまった問題は話し合いでは解決できそうもなく、リーダー格の男子が「殺す!死ね!突き落とすぞ!」とまくし立てる。皆に追いつめられて歯止めが利かなくなってしまったその子を、これ以上刺激しても拗れる一方だと思った。女子グループに「もういいじゃん、他の部屋で遊ぼうよ!譲れる方が身を引こうよ。」と説得し、他の部屋へ連れて行って、取り敢えず陣地争いに終止符が打たれた。10分もしないうちに、リーダーだった男子は自分の陣地をほっぽって1階へ降りて来た。

 

あんなに頑なに譲れなかった基地を、みんなが去った後はさらっと手放した。彼の気持ちも分かる気がした。今まで誰も遊んでなかった場所で、仲の良い男子と秘密基地を作りたかっただけなのに、入れてもらえないと一人が嘆けば、もう一人、また一人とそんな子が増えて、気がつけば仲間に入れてもらえない!と集団で騒ぎ始めた。そしていつの間にか自分は悪者のリーダーに祭り上げられていた。どんどん追いつめられ歯止めが利かなくなり、コントロール出来なくなってしまったんだろうと思う。集団で一人を追いつめることは、とても危険だと思うし、私は好きではない。集団で寄ってたかってその子を責めてる子ども達を見て、怖いと思ってしまった。大人の社会の縮図を見ている様だとも思った。

お互い譲れなかった気持ちは分かる。譲ってしまったら自分の負けだと思ってるんだけど、本当は譲る方が勇気がいる事で、強い事なんだよと、キキとメイに教えた。対立・脅迫・暴力、それらは憎しみや恐怖しか生まない。出来る事なら、どれにも遭遇しない方がいいに決まっている。

 

素直な子ども達は、自分の意のまま行動する。それが相手を傷つけたとしても。でも、きっと今回の事で、皆それぞれが感じて受け取ったことがあると思うんだ。後味の悪さ、自分で言ってしまった事への後悔、意味のない争い。一人だけの責任で、争いごとがここまで大きくなるはずもないんだ。皆がそれぞれ、悪い所があったはずなんだ。自分の中にそれを見出すことが出来れば、同じことはもう起こらないんじゃないか。

暴言を吐いてしまった彼が、誰よりも孤独を感じ傷ついたのではないかと思った出来事でした。