学校と、ホームスクールと

初めての子育て。誰も教えてくれないけど大切なこと。人と比べず情報に翻弄されず。経験をシェアすることで誰かの役に立つといいな。

マルシェとフランス人の価値観

私がフランス生活の中でとても楽しみにしていた事の一つが、マルシェ!フランスと言えばマルシェのイメージがある人も多いと思うんだけど、本当に素敵なの。

私たちが日本で住んでいた村でも、3年ほど前から、5月〜11月限定で月に1回マルシェが催される様になった。とは言え、回数や規模を考えるとフランスのマルシェからは程遠い…。

 

じゃあ、何でフランスではマルシェが成り立つかと言えば、それは人々の価値観が大きく関わって来るんじゃないかと思う。

例えば、マルシェは各地域で週に1回しか行われないから、いつでも好きな時に買いに行けるスーパーとは違う。商品も箱の中に山積みになっているだけなので、袋に入っている訳でもないし、箱に入ってキレイに陳列されていて、品質も統一化されている訳でもない。

 

 

それでも、どうして人々がマルシェに行くのだろうか?

それはきっと、そこに行けば会える人がいるし、地域の人たちのビジネスを応援したいからだろうし、生産者から直接商品を買えるからだろう。

彼らにとって、それは、便利さや完璧さよりも大切なことなんだと思う。

 

 

コミュニケーションが大切にされている、そんな風にも思うし、社会の波にのまれず、自分が支えたい人たちを支える方法でもあると思う。

24時間営業のお店、無人化されたレジ、電子マネーの普及。衛生管理や完ぺきな商品を追求しすぎた結果、過剰なプラスチック包装、傷や虫食いが一つもない大きさが揃えられた果物や野菜。

どれも、便利さや完ぺきを求められた結果だと思う。どこに行っても同じ商品が買えるけど、それは便利であると同時に、完ぺきな物以外を受け入れない、そんな風潮もある様に思う。

 

中世から続いてきたと言われるマルシェ。それが、今も変わらず土地に根付いていると言うのは、やっぱりその土地の人たちが守って来たものであり、世の中の流行りに惑わされずに貫いてきた価値観に基づくものだと、私は思う。

フランスでは、古い物に価値があると思われている文化だと思うんだけど、それはマルシェにも繋がっていると思う。

 

私の偏見になってしまうけど、フランス人て頑固で、一筋縄では行かない少し面倒な人種だと思ってるんだけど、それは言い換えてみれば、自分の意見を持ってるってことだし、流されずに変わらない大切さとか、すぐに受け入れずに疑いを持って考えることは、とても賢い教えだと思う。

自分が持っていないものだから、より魅力的に感じてしまうのかもしれない。