学校と、ホームスクールと

初めての子育て。誰も教えてくれないけど大切なこと。人と比べず情報に翻弄されず。経験をシェアすることで誰かの役に立つといいな。

ブルキナファソ旅行記②マルシェで買い物!オーダーメイドの服を作ろう!

ブルキナファソへ滞在した2週間は、ちょうどフランスでも2週間のバカンス。ポールの子供達はフランス学校へ通っているため学校はお休み。サミュエル5歳とルカ3歳の男の子2人。最初こそはもじもじしていたキキもルカとすぐに意気投合し2人で仲良く遊び始める。

 

まず初めに向かったのは大きなマルシェ。初めて家の大きな壁の外に出て、自分の足で歩く瞬間。正直、緊張してしまった。ブルキナファソの治安や文化に関して無知だったこともあって、マルシェを歩き回るのがどれだけなのかとドキドキする。

ブルキナファソでの第一ミッションは、数多くあるパーニュと呼ばれる布の中から自分の気に入ったものを見つけて購入し、それをテイラーに持って行って自分の好きなデザインの服を作ってもらう事。自分の体に合った服をオーダーメイドしてもらうってこと。日本で考えればとても贅沢で中々できないことが、ここブルキナファソでは普通にできてしまう。貧しい国と言われてはいるけど、自分たちの好きな布で好きなデザインの服を身にまとっている人々を見ると、裕福な日本よりも断然オシャレに見えてしまうのは私だけだろうか。

車をマルシェの側に停めて、車から降りるとすぐさま一人の若い男性が近寄って来てポールと挨拶を交わす。友人だと思っていたけど、後から聞くと初めてあった男性らしい。ここでは、白人などの旅行者が来るとみんな声をかけてくる。そして自分のお店や知り合いのお店を案内したり、買い物の手助けをしてお小遣い稼ぎをするってわけ。その彼に連れられてマルシェへ向かう。マルシェに着いてみると、色とりどりのパーニュが山積みにされていて、その中から自分好みの布を選び出すのは至難の業。そして生地の質によって値段もかわるため、外部から来た私たちにとってはどのパーニュがどれだけの値打ちがあるのかはさっぱり分からない。幸い私たちは現地に住むポールと一緒だったから相場は大体知っていたけど、完全に旅行者らしい私たちを見るとまぁ吹っかけてくる吹っかけてくる。相場の3~4倍の値段を言われる店もあった。

そんな中、まず最初に買い物をしたお店は手作りのレザーショップ。私は特に何も買う予定もなかったものの、かわいい手作りサンダルを次々に見せられていくうちに、何か欲しいな~と思いつつ、何か買わなきゃいけないかな~と思い始める。サイズが合うサンダルの値段を聞いてみると、約15ユーロだった。それを遠巻きに聞いていたポールが「僕はここに住んでいて相場も知っている。彼女は僕の義理の妹だからぼったくるのやめてくれよ」と冗談交じりで釘を刺してくれた。その時、15ユーロは高いんだと初めて気づく。何度も断るが少しずつ値段を下げながらしつこく勧めてくるお兄さん。頭の中で7ユーロくらいまで下げてくれれば買ってもいいかな?と思う。すると、「じゃあ君が値段を決めて。いくらなら買ってくれるの?」と。すかさず7ユーロと伝えるとすぐに快諾。え!?そんな簡単に半額にしてくれるの!?と驚きつつ、元値は一体いくらなんだろうと思う。現地にしては7ユーロでも高いんだろうけど、手作りのレザーサンダルを日本で700円で買うことなんてできないし、とりあえず満足。

自分の買い物が終わってふとマリ君を見ると、5~6人のお兄さん達に囲まれて、Tシャツをあれこれ勧められている。私のサンダルが7ユーロだったし、あのTシャツなら10ユーロくらいまで値切れるかな~?なんて思っていると、マリ君がこれにすると決めていた。そして値段を聞くと、なんと…25ユーロ!(日本円で約2300円)え、まぢ!!??めっちゃ高いけど!と思ってマリ君に伝えるも時すでに遅し。お兄さん方はウキウキで袋に入れてお釣りを渡している。初めての買い物でめちゃくちゃぼったくられたマリ君。高い授業料だと思って次に生かそう…。

 

次に向かったのはメインのパーニュのお店。沢山あるお店の中から種類の多いお店をなんとなく見ていると、やっぱり集まってくるお兄さんたち。これがいい、あれがいいと勝手に勧めてきて、誰がお店の人なのか全く区別がつかない始末。そしてパーニュの値段を聞けば相場の2倍の値段を言われる。交渉するも渋る兄さん。その時、隣で半額の値段でパーニュを売っているお店を見つけたマリ君のママに呼ばれ、店を出ようとすると、「ちょっとまって!こっちに来て!」と必死に引き留められるも、苦笑いで店を後にする。そこで気に入ったパーニュをようやく購入。そこへ子供服をもってやって来た別のお店のお兄さん。ワンピースとパンツがセットになった可愛いアンサンブル。値下げ交渉する余力をあまり残していなかったたため、これは9ユーロで購入。その後、少しだけマルシェの奥を歩くもみんな疲れ切っていたのですぐに家に帰る。

 

ちなみに、1つの洋服を作るのに必要なのは1パーニュ。トップス、スカート、パンツなど。マキシ丈のワンピースや上下セットの服を作るなら2パーニュ。

今回の経験から分かったパーニュの相場は、1パーニュ2000Frc(日本円で300円くらいかな?)2パーニュや3パーニュ買ってもそれ以上下がることは稀。2パーニュ以上の購入をする時は、布にクチュールと呼ばれる繫ぎ目がないか確認する方がいいかな。広げてみると2枚の布をミシンで縫い合わせて2パーニュにしている布も結構ある。

 

その布を持って、義理のお姉ちゃんシャーロットご用達のテイラー(フランス語だとタイヤーと聞こえる)へ。トップ・ロングスカート・パンツ・ワンピースをオーダーする。この時、モデルとなる洋服を持って行くとそれと同じものを作ってくれる。テイラーのお兄さんが私のサイズを採寸。マリ君のママもパンツを1着オーダー。完成は1週間後。

 

マルシェや道を歩いていると、沢山の人に声をかけられる。中には純粋に私たちと話がしたい人もいるけど、大半は商売がらみ。そこで気が弱いと断れきれずに必要のないものを買ってしまう。大切なのは自分が何をいくらで欲しいのか知っておくこと。それ以外の物を買う気がなければ、はっきりと断る!あいまいにしていると次から次へと商品を見せられ、最後には断りずらい立場へと自らを陥れることになる。本当に欲しいものはいくら値段交渉してもいいけど、欲しくもない物を無駄に値切るのは相手に失礼だとも思う。

観光客が少ないブルキナファソとは言え、少しはやっぱりいる。日本語で「こんばんわ!」と声をかけられたり、「君は日本人だね!」と言われたり、日本人に慣れている様子もしばし伺えた。日本人はあまり来ないだろうと思っていたけど、やっぱり中にはマニアックなファンもいるもの。私もそのマニアックなファンの一員に加わる可能性は大である。